2022.03.03
アトピー性皮膚炎と言えば、なんとなく子どものころに発症することが多いイメージはありませんか?
実は、大人になってからアトピー性皮膚炎が発症する方も少数ながらいらっしゃいます。
大人のアトピー性皮膚炎は、顔や胸、肘といった上半身に赤みや皮疹の症状が出やすいとされています。
仕事や家事、育児に追われ、継続的な通院が難しく、症状の改善や悪化を繰り返してしまいがちです。
今回の記事では、大人のアトピー性皮膚炎の発症原因や治療方法などをまとめました。
「乾燥やかゆみの症状があって、アトピー性皮膚炎なのか気になる」「最近アトピー性皮膚炎のような症状が出たけど、治るのか心配」といった悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
アトピー性皮膚炎の原因は、ひとつではなくさまざまな要因が絡み合っています。
ここでは、大人になってからアトピー性皮膚炎が発症してしまう要因として6つ取り上げます。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
アトピー性皮膚炎は、アレルギー疾患の一種です。
アレルギー反応は免疫異常によって引き起こされるもので、生まれつきこういった反応を起こしやすい体質の方がいます。
アトピー性皮膚炎の場合、皮膚のバリア機能や免疫関連の遺伝子が関係しており、その体質は親から子どもへ受け継がれる場合もあります。
また、アトピー性皮膚炎を発症している方の約8割からは、特異的IgE抗体が検出されています。
この特異的IgE抗体は、体内に入ってきたアレルゲン(ダニやホコリ、食べ物など)に反応します。
アレルゲンに反応すると、ロイコトリエンやヒスタミンといった化学物質が放出され、アレルギー症状となって身体に現れます。
大人のアトピー性皮膚炎は、化学物質や食品添加物、ダニ、カビ、ハウスダスト、花粉、ペットの毛、強い紫外線などの影響が原因となる場合があります。
その他、唾液や汗、髪の毛の接触、衣類との摩擦など、日常生活の様々な場面に症状を悪化させるリスクが存在します。
アトピー性皮膚炎は、ストレスが原因となることがあります。
特に大人の場合は、仕事や育児などストレスにさらされやすい環境にあります。
また、アトピー性皮膚炎は治療に時間がかかったり、激しいかゆみを伴ったりと、精神的に苦痛を感じてしまう場合もあります。
ストレスが強いと、アトピー性皮膚炎の症状も悪化してしまうケースもあるのです。
暴飲暴食や睡眠不足など、生活習慣の乱れも一因です。
皮膚の状態には、食事が関係しています。
暴飲暴食や不規則な食事は、ホルモンバランスを崩し、アトピー性皮膚炎の原因ともなりうるのです。
また、睡眠不足でもホルモンバランスの崩れが引き起こされます。
十分に睡眠時間が確保されないと、肌への悪影響やストレスの蓄積にもつながってしまうでしょう。
喫煙にも注意が必要です。
タバコの煙に含まれる有害物質を吸い込んだり、皮膚に触れたりすることで、アトピー性皮膚炎悪化の一因となってしまいます。
能動喫煙はもちろん、受動喫煙でも同様のリスクがあります。
妊娠や出産などで生活の変化に伴い、アトピー性皮膚炎の症状が悪化してしまうことも。
特に妊娠中は、5割以上の妊婦で皮膚炎が悪化したとの報告もされています。
妊娠中における症状悪化の理由は解明されていませんが、免疫学的に変化しているためではないかと指摘されています。
ほかにも、社会人になったときといったタイミングで生活の変化が要因となる場合もあるでしょう。
皮膚のバリア機能が低下すると、外部からのアレルゲンが侵入しやすくなってしまいます。
通常は、皮膚の皮脂膜や角質細胞、角質細胞間脂質などが皮膚の乾燥を防ぎ、アレルゲンの侵入を防いでいます。
これが皮膚のバリア機能です。
ところが、アトピー性皮膚炎の方の皮膚はバリア機能が低下しているため乾燥しやすく、アレルゲンも侵入しやすいです。
アレルゲンが侵入することでアレルギー反応が引き起こされ、かゆみなどの症状が出てしまいます。
かゆみによって皮膚をかいてしまうと、物理的にバリアを壊してしまい、さらに皮膚のバリア機能が低下します。
すると、少しの刺激でもかゆみが出現し、悪循環に陥ってしまう危険性もあります。
ここまでで、大人のアトピー性皮膚炎はさまざまな原因が考えられることをご紹介させていただきました。
では、アトピー性皮膚炎はどのような治療方法があるのでしょうか?
アトピー性皮膚炎には、重要な3つの因子に対して治療を組み合わせます。
炎症反応を鎮める抗炎症療法(薬物療法)、保湿剤などによってスキンケアする皮膚機能異常への治療、原因や悪化因子に対して環境整備や食事制限などを行います。
具体的に見ていきましょう。
アトピー性皮膚炎の治療には、主にステロイド薬、非ステロイド性抗炎症薬、免疫抑制薬が用いられています。
また、過剰なアレルギー反応を抑制するために、抗ヒスタミン剤が処方されることも。
薬の強さや使用頻度は、症状や部位によって使い分けられます。
症状が強いときは使用頻度を多くし、症状の改善に伴い1日おきや3日おきなど徐々に使用頻度を減らしていきます。
薬で症状をコントロールすることで、炎症を抑えて悪化を防ぎ、症状改善を目指すのが目的です。
最終的には、保湿剤に切り替えられるように治療を進めていきます。
アトピー性皮膚炎の治療は、スキンケアも重要です。
皮膚を清潔に保つことでアレルゲンを除去し、保湿剤などで皮膚に水分や油分を与えて、低下した皮膚バリア機能を補います。
皮膚はぬるま湯で優しく洗いましょう。
熱いお湯を使ったり、ゴシゴシと力を入れて洗ったりしてしまうと、皮膚の乾燥や強い刺激になってしまいます。
洗ったあとは、保湿剤をたっぷり塗って保湿することも大切です。
保湿することで、皮膚の乾燥を防ぎます。
保湿剤に配合される保湿成分はセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸など様々です。
ライスパワー研究所で研究成果をご紹介している機能性素材の一つ、ライスパワーNo.11は根本的にバリア機能を改善させる効果が確認されています。
スキンケアを選ぶ際には、自分の肌状態やケアの目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
ダニやホコリなどハウスダストがアレルゲンとなることも多い、アトピー性皮膚炎。
アレルゲンとなるものは人それぞれですが、いずれにせよ部屋を清潔にし、ダニやホコリなどからの皮膚刺激を減らすことが大切です。
掃除機をかける、部屋を換気する、エアコンフィルターを掃除するなど、対策はいろいろとあります。
また、カーペットを撤去してフローリングにする、ソファは布製ではなく革製にするなど、ハウスダストや汚れが溜まりにくい環境にするのもひとつの手です。
食事や睡眠といった生活習慣も見直してみましょう。
先述した通り、暴飲暴食や睡眠不足はアトピー性皮膚炎の原因となったり、悪化させる因子をはらんでだりしています。
生活習慣を見直すことで、ホルモンバランスを整え、肌にとってもいい影響を与えてくれます。
疲労やストレスの解消にもつながります。
今回は、大人のアトピー性皮膚炎における原因、治療方法などについてお伝えしてきました。
大人でも発症する可能性がある、アトピー性皮膚炎。
治療には時間がかかってしまう場合もありますが、諦めないでください。
薬物治療とスキンケア、生活環境の改善をバランスよく行い、効果的な治療をしていきましょう。
ライスパワー研究所では、ライスパワーNo.11をはじめとする様々なライスパワーエキスの効果をご紹介しています。
この中には、アトピー性皮膚炎の方のスキンケアにも効果が期待できるライスパワーエキスもあります。